化粧品OEMのブログ

オールインワンゲルの有効性/メリットとデメリット

オールインワンゲルとは?基本構造と役割を理解する

オールインワンゲルとは、1つのアイテムで複数のスキンケア機能を担うスキンケア化粧品です。具体的には、化粧水・美容液・乳液・クリームといった複数の役割を兼ね備えており、ひとつのゲルを塗るだけでスキンケアが完結するという簡便さが特徴です。

ゲルは水分と油分を安定的に混合させることが可能な処方で、乳化技術によりさまざまな成分を一体化しやすいという利点があります。そのため、複数の美容成分を効果的に配合することができ、保湿・ハリ・透明感といった複合的なスキンケアニーズにも応えることができます。


オールインワンゲルのメリットとは?

1. 時間と手間の削減

毎日忙しい方やスキンケアにかける時間を短縮したい方にとって、オールインワンゲルは理想的なアイテムです。洗顔後にこれひとつでケアが完了するため、朝の準備時間や夜の疲れている時間にも手軽に使うことができます。

2. 肌摩擦の軽減

通常のスキンケアでは、複数のアイテムを何度も肌に塗るため、摩擦が繰り返され、肌への刺激となることがあります。オールインワンゲルであれば、1ステップでケアが完結するため、肌への接触回数が少なく、敏感肌や乾燥肌の方にもやさしいとされています。

3. 継続しやすさ

使い方がシンプルなため、スキンケアが続かないという人にも継続しやすく、スキンケア習慣の定着に効果的です。

4. 成分同士の相性を計算した設計が可能

OEMで開発する際、化粧水、美容液、乳液などを別々に使う場合には、それぞれの成分の組み合わせが肌に合わないこともあります。オールインワンゲルでは、成分同士の相互作用まで考慮して処方設計ができるため、安定した品質の製品を開発しやすいというメリットがあります。


オールインワンゲルのデメリットとその対策

1. 専用ケアに比べて機能が劣る場合も

オールインワンゲルはあくまで「バランスよく全体をケアする」ことを目的としています。そのため、美白やシワ改善など、ひとつの悩みに特化した専用美容液やクリームに比べると、機能面で劣ると感じる人もいます。

→ 対策:肌タイプや年代別、目的別(美白、エイジングケア、敏感肌ケアなど)で製品のラインナップを揃えると、より高い満足度に繋がります。

2. 季節や環境による使用感のばらつき

乾燥の厳しい冬場は保湿感が物足りなかったり、夏場はベタつきが気になるといった季節変動により使用感への不満が出やすい傾向があります。

→ 対策:季節限定処方や、使用感のバリエーションを用意することで、リピート購入を促す戦略に活かせます。


よく使われる成分とその効果

ヒアルロン酸

優れた保水力を持ち、肌表面にうるおいの膜を形成して乾燥を防ぎます。複数の分子サイズを組み合わせることで、浸透性と持続性を両立できます。

ナイアシンアミド

肌の明るさをサポートする成分で、シワ改善や保湿機能も併せ持ちます。近年、エイジングケア向けオールインワンゲルにも多く使用されています。

セラミド

肌のバリア機能を保つ重要な成分。特に敏感肌向け製品では欠かせない保湿成分として採用されています。

プラセンタエキス・ビタミンC誘導体

透明感ケアを目的とした製品に多く使用され、美白化粧品や肌トーンを整える製品に効果が期待されます。


OEMで製品化する際の注意点

1. 小ロット製造の可否

クリニックなどでは大量の在庫を抱えるのが難しいため、まずは小ロットからスタートできるOEM工場を選ぶことが重要です。100個~500個から対応可能な企業もあります。

2. 薬機法に配慮した表示・広告

オールインワンゲルにはさまざまな機能を盛り込みたくなりますが、広告表現には薬機法の制限があります。「シミが消える」「たるみが改善される」など、医薬品的な表現は避け、薬事コンサルタントの監修を受けた販促資料を整備しましょう。

3. 容器・ラベル・外箱などのパッケージ展開

商品の印象を決定づける要素としてパッケージは非常に重要です。容器の形状や材質、ラベル印刷の方法なども製品イメージに直結します。

4. ターゲットに応じた処方設計

若年層向け、男性向け、敏感肌向け、エイジングケア向けなど、明確なターゲットを設定し、それに応じた成分や使用感、香りなどの設計が成功の鍵となります。


まとめ

  • オールインワンゲルは化粧水・美容液・乳液・クリームを1つにまとめたスキンケア製品
  • 時短・摩擦軽減・使いやすさなど多くのメリットがある
  • 一方で、悩み別ケアや高機能性を求めるユーザーには単品ケアとの併用やバリエーション設計が有効
  • OEM開発では、小ロット・薬機法対応・パッケージ戦略など複合的な検討が必要
  • 成分設計とコンセプトの明確化により、他社との差別化を図ることができる

オールインワンゲルは、今後も高いニーズが見込まれるカテゴリーです。自院オリジナルの処方設計で、患者様・顧客に価値あるスキンケア体験を届けていきましょう。

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