クリニック化粧品に求められる「肌質ごとの処方設計」とは?
近年、美容皮膚科・皮膚科・美容外科などの医療機関で、自院オリジナルの「ドクターズコスメ」を導入するクリニックが増えています。施術との相乗効果が見込めるほか、保険外収入(自費収入)にもつながることから、小ロットでのOEM製造を検討される先生やスタッフの方も多いのではないでしょうか。
しかし、ひとくちに「化粧品を作る」と言っても、患者さまの肌タイプや肌トラブルの傾向に応じて成分を的確に選ばなければ、満足度の高い化粧品にはなりません。むしろ誤った成分選びは、肌トラブルを悪化させてしまう可能性すらあります。
今回は、ドクターズコスメのOEMを検討されているクリニック関係者の方に向けて、肌タイプ別におすすめの化粧品成分とその効果を詳しくご紹介します。
肌タイプ別に最適な成分を選ぶことの重要性

●なぜ「肌質別設計」が必要なのか?
ドクターズコスメは、一般的な市販品とは異なり、**“よりパーソナライズされた肌ケア”**を前提に処方設計されるべき製品です。医療機関専売であることが多いため、患者一人ひとりの肌質や悩みに応じた「結果重視」の設計が求められます。
たとえば、乾燥が強い肌にさっぱりタイプの化粧品を出しても満足度は上がりませんし、脂性肌にこってりした高保湿クリームを提案しても逆効果です。肌タイプごとに、必要な保湿・鎮静・美白・ターンオーバーサポートなどのバランスを見極めた成分選びが不可欠です。
敏感肌におすすめのドクターズコスメ成分

肌バリアを守りながら、やさしく整える処方が基本
敏感肌の傾向
- 外部刺激(摩擦・紫外線・乾燥)に弱く、赤み・かゆみが出やすい
- バリア機能が低下しており、水分保持力も低い
- 炎症や軽い湿疹を繰り返す場合もある
<おすすめ成分例>
●セラミド(特にヒト型セラミド)
角質層の細胞間脂質を補い、バリア機能を回復させることで外部刺激に強くなる。
●グリチルリチン酸2K
甘草由来の抗炎症成分で、赤みや軽い炎症を抑え、肌をやさしく整える。
●アラントイン
皮膚の修復をサポートし、かゆみや刺激を和らげる。
●ナイアシンアミド
抗炎症・バリア機能改善・保湿力向上に加え、美白効果も期待できる成分。
敏感肌向けドクターズコスメのポイント
無香料・無着色・低刺激性の処方にすることが重要。必要最低限の成分で構成し、シンプルかつ効果的な処方が求められます。
脂性肌に適したドクターズコスメ成分

皮脂を抑えつつ、テカリと毛穴をケア
脂性肌の傾向
- 皮脂分泌が過剰で、Tゾーンを中心にテカリやべたつきが気になる
- 毛穴が開きやすく、ニキビの原因にもなりやすい
- べたつきを嫌う傾向があり、使用感にもこだわる
<おすすめ成分例>
●ビタミンB6誘導体(ピリドキシン)
皮脂分泌を正常化する働きがあり、脂性肌のベースケアに有効。
●ハマメリスエキス
毛穴引き締め作用があり、肌をすっきりさせる。
●アーチチョーク葉エキス
毛穴の開き・黒ずみに対するアプローチとして注目されている植物由来成分。
●イソプロピルメチルフェノール(IPMP)
殺菌・防腐効果があり、脂性肌にありがちな毛穴トラブルを防ぐ。
ニキビ肌に使いたいドクターズコスメ成分

抗炎症・抗菌・角質ケアがカギ
ニキビ肌の傾向
- アクネ菌の繁殖や皮脂詰まりによりニキビが発生
- 思春期だけでなく、大人ニキビにも対応する必要あり
- 医師による内服や外用治療との併用を想定した処方設計が望ましい
<おすすめ成分例>
●サリチル酸(BHA)
角質を柔らかくし、毛穴詰まりを改善。ニキビ予防・治療のベース成分。
●グリチルリチン酸ジカリウム
炎症を抑え、赤みや腫れのあるニキビにも効果的。
●アゼライン酸
殺菌作用と角質代謝促進効果があり、欧米では定番のニキビケア成分。
●ティーツリーオイル
抗菌・抗炎症作用があり、天然由来成分として人気。
乾燥肌にうれしいドクターズコスメ成分

水分保持と油分補給で、うるおいをキープ
乾燥肌の傾向
- 肌がつっぱる、粉を吹く、カサつくなどの症状が出やすい
- 小ジワが目立ちやすく、老化の進行が早まる可能性も
- 冬季や加齢とともに悪化するケースが多い
<おすすめ成分例>
●ヒト型セラミド(セラミドNP・AP・EOPなど)
人の皮膚に近い構造を持ち、高い保湿力とバリア修復機能を持つ。
●ヒアルロン酸Na
肌表面の水分を保持し、ふっくらとしたハリをもたらす。
●加水分解コラーゲン
角層にうるおいを与え、乾燥によるくすみを改善。
●スクワラン、シア脂(シアバター)
天然由来の油分で、水分蒸発を防ぎつつ肌なじみもよい。
老化肌(エイジング肌)向けドクターズコスメ成分

ハリ・ツヤ・シワ対策のための先進成分を活用
老化肌の傾向
- シワ・たるみ・くすみ・乾燥が複合的に進行
- 紫外線ダメージや糖化、酸化などへの包括的な対策が必要
- 施術との相乗効果を狙ったコスメ開発が効果的
<おすすめ成分例>
●アセチルヘキサペプチド-8(アルジレリン)
表情ジワを改善する「塗るボトックス」として注目されているペプチド成分。
●レチノール(ビタミンA誘導体)
ターンオーバー促進とコラーゲン生成サポートによるエイジングケア。
●ビタミンC誘導体(APPS、VCエチルなど)
美白・抗酸化・毛穴引き締めなど、幅広い効果を持つ安定型ビタミンC。
●ナイアシンアミド
シワ改善やハリ感アップに加え、色ムラやくすみの改善にも期待。
成分選びからOEM製造までトータルにサポート

- 必要最小限の在庫でスタートできるため、導入コストやロスが最小限
- 自院のコンセプトに合わせた成分設計ができる
- パッケージ資材や容器の提案もワンストップで可能
- 医療機関向けOEMに特化した企業ならではのノウハウが活きる
OEMメーカーの中には、100本~500本程度の小ロットから相談可能な会社もあります。資材(容器やラベル、箱など)も小ロット印刷対応しており、「試験的にまずは売ってみたい」「患者さんの反応を見てからラインナップを増やしたい」というニーズにも柔軟に対応可能です。
まとめ

- 肌タイプに合わせた成分選びは、ドクターズコスメの効果実感と満足度に直結
- 敏感肌・脂性肌・ニキビ肌・乾燥肌・老化肌、それぞれに適した有効成分がある
- 小ロット対応OEMで、コスト・在庫リスクを抑えてオリジナル化粧品を製造可能
- 実績豊富なOEM企業をパートナーに選ぶことで、失敗しないコスメ開発が実現
- 成分設計から容器選び、販促支援まで一貫サポートがある企業が理想
以上が、**「肌タイプ別に見るドクターズコスメの成分とOEM開発のポイント」**に関する解説でした。ご興味のある先生・クリニック関係者の皆さまは、まずはお気軽にご相談ください。あなたのクリニックだけの、信頼と実績ある“本物のオリジナルコスメ”を一緒に実現しましょう。
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